まちエネ大学、滋賀でもスタートしました!

  • 2013.11.13
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11月6日、全国5か所の開催地の最終ランナーである、まちエネ大学滋賀スクールのプ
レイベントが行われました。滋賀県の真ん中には、関西1400万人の命と多種多様な生き物たちの命を育むいのちの湖、琵琶湖があります。会場は、その琵琶湖のほとりに建つ大津市のピアザ淡海(おうみ)の大会議室。約50人のみなさんが、県内外から集いました。

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大会議室横のロビーから見下ろしたこの日の琵琶湖。穏やかでした。

◆熱のこもったメッセージがいっぱい ~イントロダクション~

まずは、まちエネ大学事務局のGreen TV Japan代表、水野雅弘さんからご挨拶がありました。
次いでファシリテーターの吉田典正さんから、所属や参加動機などについて参加者の皆さんに簡単な質問をされた後、「今日はみなさん同士のつながりをつくっていく場にしたい」とのご発言をいただきました。

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ファシリテーターの吉田さん

次に、人と人とをつなぐことを生業とされているというプロフェッショナルコネクターの勝屋久さんから、参加者の皆さんに向けて、次の4つのことを大切にしてください、とメッセージをいただきました。

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参加者の方にインタビューする勝屋さん

1.再生エネルギーとは自分にとっていったい何なのか、それを考えること
2.左脳で考えるのでなく右脳で感じること~そうすると、本当に自分がやりたいこと、ピュアな欲求、好奇心につながり
ます~
3.まちエネ大学は学ぶ場、というよりつながる場だと思うこと
4.人とつながるためにも、すすんで自己開示をすること

次に、地域運営サポーターとして運営協力を担うNPO碧いびわ湖の村上悟さんから、「私たちの原点はせっけん運動。地域に暮らす私たちがエネルギーの使い方と作り方を身につけていくことが必要だと思い、協力させていただくことにし
た。大学は人を”育てる”場ではなく人が”育つ”場。参加者同士が互いに学び合える場にしていきたい。」と挨拶がありました。

また、地域からもう一人、本講座のファシリテーターをお務めいただく、くうのる暮らす創造舎の南村多津恵さんからも挨拶をいただきました。、3.11以降、滋賀で取り組んでこられた「チーム適電」の活動紹介をいただいた上で、「私たちの合言葉は”電気をわれらの手に”。今まで他人任せにしてきたエネルギーのことを、自分たちが担っていけるようになりましょう」と呼びかけられました。

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NPO碧いびわ湖の村上さん(右)と、本講座ファシリテーターの南村さん(左)

◆「信頼」がキーワード ~ミニレクチャーと映画上映~

さて、ここからがいよいよ、プレイベントのプログラムです。まず、資源エネルギー庁新エネルギー対策課長の村上敬亮さんから、パワーポイントを使ったミニレクチャーがありました。

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資源エネルギー庁新エネルギー対策課長 村上敬亮さん

福島沖で建設が進められている国家的な大規模な洋上風力の紹介のあとで紹介があったのは、長野県小布施での地域主導の地道なまちづくり。そして「再生エネルギーの事業をしていくためには地域での理解が必要不可欠。信頼関係のつくり方とネットワークが重要」とのアドバイスをいただきました。

また、「今日ここに集まられているみなさんのように熱心な方同士が、ちょっとした流儀の違いで協力し合えなくなることがよくあるが、それはもったいない。同じ想いを持つ者同士、ちょっとした違いを超えて、共通の想い、言葉でネットワークをつくっていただきたい」とメッセージをいただきました。また、まちエネ大学の成果として「どれだけの事業が生まれるか、ということも大事だが、それ以上にOB会、OG会が盛り上がっていただくことが大事」とのコメントもいただきました。

そしてここで、参加者同士の交流の第一歩として、近くに座った方々と簡単な自己紹介をしました。

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その後、映画「Power to the People」を鑑賞し、勝屋さんの進行で、参加者の皆さんから感想をお話しいただきました。「コミュニティが大切だと再認識した。自分のコミュニティで何か一緒にやりたいと思った」という前向きな発言や、「信頼が大事だ、というメッセージで、うわーっ、って思いました。大事なんだけれど、難しいなあ」という、率直な発言も飛び出し、会場からは大きく頷く皆さんの姿もみられました。

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◆多彩な思いやアイデアがいっぱい ~グループワークショップ~

いったん休憩をはさんだ後は、グループワークショップ。映画を見て「感じたこと、気づいたこと」と「やりたい事、できること」を、グループで出し合いました。そして前のホワイトボードに貼り出して、みんなで共有しました。

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「再エネ温泉をつくりたい。コミュニティで集まる場として」
「女性のゆるやかなネットワークのリーダーシップで進めるのがいいと思う」
「限界を決めないことが大事だと思った。水力やバイオマスは自分のまちではダメだと思っていたが、映画を観たりいろんな人と会ったりして、できるかもしれないと思えてきた」
など、これまでのレクチャーや映画、他の方々と出会いを通じて、みなさんの中でいろんなアイデアや気づき、変化が起き始めてきたようです。

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次に勝屋さんと村上敬亮さんからそれぞれ、参加者の皆さんへのアドバイスとメッセージをいただきました。

勝屋さんからは、「盛り上がる地域」にしていくためには、おもろい人×わくわくするベクトル×ステキな仲間という三つの条件が大事だ、というお話をいただきました。そのためにも、人との間につくってしまう「壁」をはがしていくことや、自分自身の殻」をやぶっていくことが大事だ、というメッセージをいただきました。「自分が好きなことを仕事にしよう」という思いで大手企業から独立して、のびのびとお話しくださる勝屋さんからのメッセージだからこそ、とても説得力がありました。

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また、村上さんからは、「多様性が大事。好きな人だけでは継続するものはうまれない。信じられる人間関係はプライスレス」と、多様な人同士のつながりづくりの大切さについて、改めてアドバイスいただきました。

最後に、本スクールに協賛くださっている滋賀銀行の営業統括部法人推進グループ課長の遠藤良則さんと、後援くださっている滋賀県商工観光労働部地域エネルギー振興室長の中山義彦さんから、ご挨拶をいただきました。

滋賀銀行の遠藤さんからは、「こうして地域の皆さんが取り組んでくださっていることの芽を育んでいくことも地域金融機関の役目だと思い、ご協力させていただいています」とのご挨拶をいただきました。また、滋賀県の中山さんからは、滋賀県でも”地域主導によるエネルギーシフト”を掲げて取り組んでいることをご紹介いただいた上で、「ちょっと変わった人があつまり、つながり、地域を動かしていくことが再生エネルギーの普及には大切で、それは地域づくりそのものであると思う」と、想いのこもったメッセージをいただきました。

そして最後に、受講者みんなで、集合写真を撮って、プレイベントは終了しました。

プレイベントの後には、会場を移しての懇親会。約30名の方が参加くださり、主催者と参加者が入り交ざり、互いに交流を深めました。

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参加者の皆さんからは、次のような声をいただきました。

「来てよかった。これからいろいろ取り組んでいきたい」(仕事を休んで参加されたという県庁職員の方)

「金融機関との連携を学びたい」(宝塚市で市民共同発電所をされている市民の方)

「温暖化のことを考えたら待ったなし、壁にあたっているだけではだめだと思う。金融機関、自治体との信頼関係をつくっていきたい」(京都の市民の方)

「滋賀の人は熱心で、うらやましいと思った」(神戸市からご参加の男性)

「身近にこういうことを話せる人がいなくて参加した。いろんな人に出会えてよかった。」(県内企業にお勤めの女性)

「小型水力発電を分散型で設置していきたい」(地域での再生エネルギー事業に取り組まれている事業者の方)

「現役の時のノウハウを生かして自分の故郷で貢献したい」(3か月前に退職されたばかりの元ソーラーパネルメーカー社員の方)

「自分の地域で何か事業をしたい。政治のことにも関心がある」(親の介護で地元滋賀に戻られたという元ITベンチャー企業の方)

「家業のガソリンスタンドでバイオ燃料事業をやりたい」(ご実家が山陰で現在は関西にお勤めの方)

こうして、いろんなバックグラウンドお持ち人たちが、いろんな思いを持ち寄って、今日つながり合えたことの喜びを、皆で分かち合いました。

最後に、村上敬亮さんから事業や活動を続ける秘訣として、「楽しむこと」「儲けること」「多様性を大切にすること」の3つが大事、とのアドバイスをいただき、全員での一本締めで全国最後となる滋賀スクールのプレイベントを締めくくりました。

滋賀県は、びわ湖のせっけん運動を原点として、市民主導・地域主導の再生エネルギー事業に早くから取り組まれてきた地域の一つです。まちエネ大学を通じて多様な人々が出会い、学び合い、つながりあうことで、これまでの取り組みがさらに広がるなることを期待したいと思います。

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勝屋さんが描いてくださったまちエネ大学滋賀スクールのイラスト