スーパーまちエネ大学Part1(GPP大学事業×金融分科会)

  • 2015.03.06

経済産業省資源エネルギー庁と環境映像インターネットチャンネル「Green TV JAPAN」などでつくる「まちエネ大学実行委員会」(幹事会社:株式会社 TREE)は、昨年度から全国各地で開講している地域貢献型再生可能エネルギー事業者育成講座「まちエネ大学」の拡大版として、全国のまちエネ大学受講生、ならびにまちエネ大学の運営を協賛する地域金融機関が一堂に会する学びと交流を目的とした集中研修「スーパーまちエネ大学2014@東京大学」を、2014年12月20日(土)、21日(日)の2日間にわたって東京大学駒場キャンパスで行った。

 

スーパーまちエネ大学は、同日開催のグリーンパワー大学(主催:経済産業省資源エネルギー庁、東京大学)内のプログラムとして行われた。初日は、金融をテーマとしたシンポジウム「地域再エネ事業を軸とした地方創生の金融価値創造の機会」を開催。地域での再エネ推進、地域活性化に向けて地域金融機関の役割がますます期待される中、地銀、信金をはじめとする地域金融の担い手がどのような知見を持ち、役割を果たそうとしているのか――。まちエネ大学の昨年度ならびに今年度の協賛金融機関である滋賀銀行(滋賀県大津市)、西武信用金庫(東京都中野区)、七十七銀行(宮城県仙台市)、ならびに地域再エネ事業への投資実績の多い一般社団法人グリーンファイナンス推進機構(東京都港区)、自然エネルギー市民ファンド(東京都中野区)からの報告をもとに、話し合った。

 

冒頭、モデレーターの大和総研調査本部主席研究員・河口真理子氏より、エネルギーと金融の地産地消の重要性について話題提供。これを受けて、各機関より環境・再エネ投資における取組や、地域の利益につながる事業創造に向けた人材育成についての考え方が披露された。

 

後半のパネルディスカッションでは、河口氏からの「昨今の固定価格買取制度(FIT)の運用見直しが融資態度に影響するか」という趣旨の問いかけに対して、「事業計画がしっかりしたところには当然貸すが、そうではないところには、どうしたら貸していけるかを考えていくこともわれわれの仕事。そういったコンサル業務的なことができる人材を行内に育てることが必要」(滋賀銀行総合企画部CSR室長・辰巳勝則氏)、「(出力制御の)無制限ルール化により、地域の小さな事業者は非常に辛くなっていくと思う。かなり大きな会社か、実績のある地域事業者でも、プロジェクトファイナンスという意味では、銀行はそもそも相手にしないか、スポンサーサポート(事業者がリスクを持つ)としないとなかなか難しくなるのではという危惧を持っている。そのあたりはもう少し、金融機関と議論しなくてはならないのではと思っている」(自然エネルギー市民ファンド代表取締役・鈴木亨氏)――といったコメントがあった。

 

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